next up previous
: MOSFLM の起動 : MOSFLM : MOSFLM

パラメタファイル init.inp

DPS-process による自動処理を行わない場合には、各自がパラメタファイルを 作成しそれを MOSFLM に読み込ませて処理を行う。当研究室では init.inp と している場合が多いようである。

以下に必要最少限のパラメタの例を示す。(例では、当研究室で現在一般的に 使われている SCANNER パラメタでなく、DETECTOR パラメタを使っている。違 いは Prediction してみれば分るが、 DETECTOR パラメタの方を使用すること を勧める。


!-----------------------------------------------------------------------
!                      init.inp の例 (必要最小限?)(注 1)
!-----------------------------------------------------------------------
TITLE peak, frames 001 to 180        ! mtz file に出力される
IMAGE ./Img/cry1_pk_1_001.img        ! phi 範囲はデータから読み込まれる
!
!MATRIX cry1_pk_1.mat                ! MAD法の時等,既に他の波長等で決っ
!                                    ! ているマトリクス,および
!SYMMETRY 154                        ! 空間群を使って処理する時に指定
!                                    ! (auto-index はやらないで処理する)
MOSAIC 0.5                           ! V 6.1 では後で見積もることが可能
! detector 
DETECTOR MARCCD                      ! SCANNER パラメタよりずっと便利
DETECTOR REVERSEPHI                  ! SP8 BL41XU では phi 軸が標準と逆回り
                                     ! PF BL18B では標準方向のため不要
BEAM 78.97 87.44                     ! ダイレクトビーム位置(一度 MOSFLM を起動
                                     ! して、実測する。
BACKSTOP RADIUS 5 CENTRE 78.97 87.44 ! CENTER 位置は BEAM と一緒
GAIN 1.000
DISTANCE 180.000                     ! イメージデータに書かれているので省略可
! beam parameter
SYNCHROTRON POLAR 0.89               ! ビームラインの人に聞く
WAVELENGTH 0.97908                   ! イメージデータに書かれているので省略可
DIVE 0.006 0.006                     ! 使用ビームラインに合せる(注 2)
DISPER 0.0025
! integration parameters             ! 以下のパラメタを指定している場合が多い
!RESOLUTION 2.3                      ! データの分解能
                                     ! DETECTOR パラメタで検出器を指定しておけ
                                     ! ば default は検出器の有功最外部まで。
!ADDPART                             ! 隣り合う 2枚 のイメージ上の partial 反射
                                     ! を単純に足し合せて full 反射として、標準
                                     ! プロファイル作成等に使用する。また、mtz
                                     ! ファイルには full 反射として出力する。
                                     ! スケーリングに scala を使うなら不要。
!POSTREF USEBEAM                     ! post-refinement で 精密化した mosaic 
                                     ! の値を使用する(radiation damage がある
                                     ! ような場合有功か。不安定な場合はやらな
                                     ! い方が無難。)(注 3)
GO
!-----------------------------------------------------------------------
(注 1)
この init.inp は
http://castor.sci.hokudai.ac.jp/~watanabe/Manuals/DataProcess/init.inp に置いてある。
(注 2)
渡邉の知っているものは
http://castor.sci.hokudai.ac.jp/~watanabe/Miscellaneous/BeamDivergence.html にまとめてある。間違って(例えば 0.1 とかにして)もあんまり 実害は無いようである.
(注 3)
標準では post-refinement で格子定数と結晶の方位を精密化 してから積分を実行する。何らかの理由で例えば格子定数を固定し たい場合は、POSTREF FIX ALL とする。

自分で作るのが面倒なら DPS-process を起動して必要な項目を選択すれば、 index.inp というパラメタファイルを作ってくれるので、必要に応じてそれ を変更してもよい。ただし、DPS が作るパラメタファイルは DETECTOR では なく SCANNER パラメタを使用している。 DPS-process の起動は


  % process
  
である。使い方は別項に示す(予定)。なお、process を起動すると、沢山の コマンドファイルをカレントディレクトリーに作ってしまうので注意すること。 process 上で scala、truncate までやれるので便利ではある。 (ただ、Index: DPS (adxv) は MAR CCD に対応していないのではないだろうか。)



Nobuhisa Watanabe
平成14年12月9日