名古屋大学シンクロトロン光研究センター

Synchrotron radiation Research center, Nagoya University

BL7U - 材料化学状態・構造分析 III (真空紫外分光・軟X線XAFS ・光電子分光)

ビームライン概要

真空紫外から軟X線領域で吸収分光および価電子帯の光電子分光を用いて,無機・有機材料,特に燃料電池や磁性材料の化学状態・電子状態の分析を行い,磁性体・超伝導体(薄膜)材料などの原子間結合の様式および伝導・磁気状態を詳細に解析する.エネルギー範囲としては,K端でリチウム~ネオン,L〜M端でウランまでをカバーする.

研究利用分野

触媒,半導体デバイス,熱電材料,機械材料,磁性材料など機能性材料の電気的・化学的・磁気的・機械的特性の発現機構の解明に寄与し,情報のフィードバックによる高機能材料の開発が期待される.

ビームライン性能(計算値)

光エネルギー
0.03〜0.85 keV (40〜1.5 nm)
ビームサイズ
< 0.04 mm(垂直)×0.1 mm(水平)
分解能 (E/ΔE)
> 5,000 @ 200eV
光子数
1×1012 Photons/sec

測定装置仕様,特徴

高分解能の静電半球型光電子分光装置(MB SCIENTIFIC AB)と2次元位置検出器を備え,電子エネルギーと試料からの電子放出角度(および電子放出位置)を2次元マッピングできる.

多用な分析手法を併用可能とし,試料搬入系(試料バンク6カ所,準備槽30minで<10-6Pa)の設置と多数試料の搬入系を工夫することにより,多数の試料の多様な測定を迅速に行うことを可能とする.

ビームライン及び測定装置概略図

ビームライン概略図
測定装置概略図

(参考) 他施設の類似ビームライン

SPring-8 BL23SU, BL25SU